全国的に大荒れの様相だと天気予報士は言っている。
予報士に限らず国家検定,つまり資格がモノをいう時代なのだ。
子供の頃,ゆるふん(ゆるい褌)で威厳のあった村の長老「前川のジィジ(爺)」のような経験豊かな人物は,子供の私も畏敬の念を抱いてました。
でも今では,資格さえ取れば一生食いっぱぐれがない人物が幅を利かせるのだ。
面影の変わらで年のつもれかし たとえ命に限りあるとも...と詠った小野小町は,誰かが勝手に決めた世界3大美人ですが,「老い」は美女な方ほど残酷なようです。
でも,刻まれたシワはシリコンで隠さなくても美しいもので,バァバ(婆)やジィジの過ごした半生を尊重する,そんな国であって欲しいものです。
年相応であることは,コラーゲン注射でその人の履歴を消すように「もったいない」と思いますが,美は不老長寿の媚薬同様,永遠の若さを保ちたいという欲望の前には勝てません。
広辞苑によれば,「もったい(勿体・物体)」とは「物の本体の意」。
「もったいなし」は「神仏・貴人などに対して不都合」「畏れ多い」「むやみに費やすのが惜しい」である。つまり「勿体」は「物のかたち」の意から,有様,態度,品格,価値をいうのであって,私が持っている力をフルに発揮しなかったら「勿体ない」のです。
でも,これが私のベスト生き方だとしたら寂しいし物足りない。
誰もが,自分の本当の実力はこんなものだろ認めつつ「勿体あり」と思っているのでしょうね。
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