10日(月・休日)の歌舞伎感想を少し書きます。
仮名手本忠臣蔵の幕開き前に必ずと言って良いほど(私が見たのはたったの4回ですが...),「片しゃぎり」といって太鼓や能管による囃子(はやし)が鳴りますが,背景に松羽目が用いられている「勧進帳」や松の廊下を舞台にした第4幕がある「忠臣蔵」で使われますね。
常式幕(じょうしきまく;右から萌黄(もえぎ)・柿・黒の3色の縦縞(たてじま)模様の正式な幕)の真ん中辺りから裃(かみしも)姿にとぼけた顔の口上人形が登場し,「エヘン,エヘン」と重々しく,もったいぶってせき払いをしながら役名と俳優を紹介し,「ゆるゆるゆると見物のほどを」と首がくるくると一回転するのです。
お客様,お静かに!と言う意味の「とざい・とぉ~ざぁ~~い(東西)」の掛け声が7・5・3回入り浄瑠璃が始まるのですが,ここまではイヤホンガイドの受け売り。
イヤホンをしないで歌舞伎を観ている人って通人なのでしょうね?
ケチったって意味分かんないじゃん。ねっ。
人気演目だけあって,一幕見席のチケットを買い求める人の列なんて半端じゃなかった。
今回,「大向こう」の人たちが少なかったのか盛り上がりに欠けていて,ドンピシャのタイミングでの掛け声が少なかったからなのかもしれません。
近くの2等席で女の方が掛け声をかけてましたが,ガクッとなるようなテンポなので(私を含めて)素人さんはご遠慮申し上げたいですね(差別でありませんが,女性の掛け声ってありなの?)。
吉右衛門さんの見得を初めて見ましたが,呂律が危なっかしいのは「将軍江戸を去る」の時もそうでしたが癖にしても気になりました。
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