先月,姪が習っている日本舞踊のおさらい会を見てきましたが,伝統文化を鑑賞する「しきたり」や「マナー」が忘れ去られようとしていました。
伝統文化にしても,それが出た時は革新的で斬新だったはずなので,一概に「マナー」が悪いと決め付けるのは後世の人の判断に委ねるべきかもしれませんが・・・。
姪は,あでやかな衣装に身をまとい,真っ白に塗った「雪娘」。巧いことに化けてました。
笠でもいろいろで,「娘道成寺」の紅絹笠に笠が三つついた振り出し笠,「藤娘」の塗り笠,「吉野山」」の静御前は市女笠。風折烏帽子,立烏帽子,侍烏帽子。太鼓から長唄による出端(でばな)。
茶席でお菓子頂く時,お茶をこぼした時,よごれた指をそっと拭うのに使う便利な和紙の懐紙も,「娘道成寺」で懐紙を丸めて捨てるところで,生地の硬い紙だったせいでカラコロ音を立てるとガックリ。懐紙も伝統文化です。
会場を一歩出ると,我先に携帯に電源を入れ全員下向きながら階段を下りている様は,余韻を味わうという感情が崩壊していました。
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