人間,オギャーと生まれてお迎えが来るまで健康だったらどんなに良いだろう。
耳が遠くなり膝が悪くて歩行困難な母を,デイサービスセンターに連れて行って入所するための話を聞いてきた。ちょうど昼食時で,園内の様子は見られなかったが,20代なかばの女性ケアマネージャーが真新しい建物と利用するための説明してくれた。
マ 「ここに名前を書いて,ハンコを押してもらえますかねぇぇ~ぇ~」
母 「ここに書けば良いげんね。〇ハン子」
私 「何しとるがいね。名前はフジ子やろがいね」
母 「ハン子を書けと,こちらさんが言うだげぞ」
マ 「お母さん,大丈夫ですよ。印鑑,持ってこられましたぁ?」
母 「なぁ~む,ミカンは持って来んだけど通帳ならぁ~ぁ~」
私 「耳が遠ぉて,すいません」
母 「人ダラにしまさんなまん。聞こえとるげんぞ」
母のような老人は,まだ楽な方だそうだ。
話を聞けば聞くほど介護に従事する人たちを尊敬しちゃいます。でも,労力の割りに賃金が低く2年以内に離職する割合が高くて人材確保が大変なんだって。
母は,見学と言いながら早速だれかれ構わず話しかけている。
母 「ほうかいね,ほうかいね」「まぁ~む,一緒やとこと」「やくちゃもない,おとろっしゃ~」「ととなんことするじぃ~」「どいね,ほんな事言われたがかいね,いとっしゃ」「わても,だちゃかんとこと」などと口達者で仕切っております。
ひとしきり話し込んだ後,帰りの車中「口下手な母ちゃんやさけぇ~,行きとぉないわ」
う~ん,幾つになっても自分を理解するって難かしいようです。
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