京都市・京都市観光協会が主催する,第48回 「京の冬のたび」に参加してきました。
・「みやび」【非公開文化財特別公開】京の障壁画の美をたずねて(食事付き)
・「やすらぎ」【非公開文化財特別公開】京の庭園と建築美を尋ねて(食事つき)
・「あじわい」和食を世界無形文化財に! 京の豊かな味めぐり(食事つき)
・「うるわし」大河ドラマ「軍師黒田官兵衛」放映にちなむ特別コース 天下を夢見た戦国武将ゆかりの地をたずねて「食事つき」
今回は,「うるわし」コースを選択し,10時20分から「報恩寺」→「知恩院」→「洛中悠庵 花伝《昼食》」→「高台寺」→「阿弥陀寺」(終了16時20分頃)を観て来ました。
『報恩寺』は「鳴虎(なきとら)」の通称で知られ,武将・黒田長政の宿舎となった寺院で,黒田官兵衛と息子・長政の位牌に,長政最期の部屋が残されていました。
「鳴虎」は,複製図が襖に飾られており,本物は12年に1度展示するらしく本物にお目にかかるのは7年後だそうです(写真は,パンフ資料より)。
見る方向から虎の大きさが微妙に形を変え,左側から見た方が虎の腰が細く躍動感に溢れていると言われている。そんな気がするにはするが...。
次に,誰もが京都に行くと訪れる『知恩院』へ。
今回は,特別公開されている世界最大級の国宝の「三門」内部を,観光ボランティアの方々による説明付きで見学してきました。
いやぁ~,普通「山門」って言うでしょ?それが「三門」。昇りや降りの階段の急なこと!ロープを掴まないと後ろへ引っくり返ってしまいます。危ないあぶない。。
法然上人が開いた浄土宗の総本山で,元和二年(1621年)二代将軍秀忠が建立した三門は,楼上の柱や天井には狩野派一門が書いた鮮やかな極彩色の天女や飛龍が描かれていました(パンフ資料より)。
三門の楼上にこのような鮮やかな色彩を今なお残しているなんて本当に驚くばかりで,後世に残すべき遺産だと思わずにはいられません。
そして待ちかねた昼食です。
場所は,「六角堂」から北へ50mほど北へ行った右の「花伝」。
こんなところに落ち着いた日本料理を提供するお店があるのも京都ならではですね。丹波牛の朴葉味噌焼きは美味かったですよぉ~。
午後2時からは,慶長11年(1606年),豊臣秀吉の菩提を弔うために正室・北政所ねねが建立した『高台寺』へ。
伝小堀遠州作の庭園(史跡・名勝)から,土間廊下でつながっている茶室「傘亭」(重文)と「時雨亭」(重文)へ。
本尊脇の豊臣秀吉像と北政所像が修復されて,「天井龍図」(パンフ資料より)が特別公開されていました。
また,霊屋本尊「大随求(だいずいぐ)菩薩像」が掌(しょう)美術館にて特別公開中で,とても小さいのにビックリでしたが,掌美術館前のおしるこコーナーは中国語ばかり聞こえてきたのと,外国の方が舞妓の衣装を着て歩いているのに更にビックリ。
日程最後に行く先は,織田家ととても因縁深い清玉(せいぎょく)上人が開山した『阿弥陀寺』。
織田信長公本廟所で,境内には信長・信忠父子墓と森蘭丸ほか家臣の墓がありました(2年前の11月に,92歳でお亡くなりになった超有名な女優のお墓もありました)。
拝観した本日の寺院の中で,最初(報恩寺)と最後(阿弥陀寺)は初めてでしたが,訪れた事のある寺院での国宝拝観は今回が初めて。とても有意義でした。
こうして本日の観光コースを終了したのが予定を大幅に遅れ,午後5時少し前。
時々日は射すものの,終日粉雪舞い散る寒い1日。靴を脱いで冷たい廊下を歩くとお坊さんにならなくて良かったと実感するばかり。もっとも色欲煩悩の塊の私には無理な話ですがね。
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