今日は,石川県立堂コンサートホールでのラルフ・ゴトーニさん指揮する「オーケストラ・アンサンブル金沢」第315回定期公演F(フィルハーモニー・シリーズ)を聴いてきた。
目当ては,ケルビーニ作曲「レクイエム」。
先週のプログラムと同一なので,そこで作曲家ケルビーニの偉大さを解説してあったので,CDで2回聴いてやっぱりその通りと納得して出かけたのでした。
前半は,チマローザ作曲 歌劇「秘密の結婚」序曲と,サッリネン作曲「ヴァイオリン,ピアノ,管楽のための室内協奏曲」。
現代フィンランドを代表するサッリネン,彼がゴトーニさんのために書いた曲は難しくて瞼がつい落ちてしまい,後半の英気を養ったのでありました。
「レクイエム」の出だしからヴァイオリンが入らず,ヴィオラ・チェロ・コントラバス・管の編成からアルトが歌いだすのですが,このアルトの声質が明るく豊かで素晴らしく,掴みはキッチリ!
OEK合唱団としては,久しぶりに存在感を示した出色のアルトでしたね。
ソプラノも同様に明るく気持ちよく聴けたのですが,男声,特にテナーがいけませんでした。
ここは,重箱の隅をほじくる私の独り言の場なので,関係各位のご立腹には知らんぷりです。
終曲「アニュス・デイ」は,静かに消え入り深い余韻を残すはず(解説より)なのに,ゴトーニさんが必死に手振りで抑えるようにしていながら管が言うことを聞かず,更にテナーが耳に残るという残念なことに。
ゴトーニさんの指揮も細やかで美しく,合唱のディナーミクやコントラストは明確だっただけに「う~ん」と唸ってしまったのでした。
そんな悪意に満ちたことを...と言われそうなので補足すると,楽譜を手にしたのが1ヶ月前と練習不足らしく,それを思うと良くぞ1ヶ月で仕上げた...と言うべきでしょうか。
でも,いけない・残念と思ったのは1週間前の男声合唱団「なにわコラリアーズ」を聴いた後だったからでしょうか?
いいえ,だれでも。
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