合唱練習から帰って,マンションで出会う人たちと「冷えてきましたね」と挨拶を交わした。
だって最高気温が20℃を下回った今日,私の体は晩秋のように肌寒く感じていたもの。
男声合唱団金沢メンネルコール(私は,某Mネルと書いてますが...)の練習が,北陸学院大学三子牛(みつこうじ)校舎で,午後1時から5時まであった。
声を出せば体が温かくなるというのは,若いころの話。
枯れそうな輩が多いMネルでは男の熱気も上がらず,練習会場も冷えておりました。
もっともピアニストのO野由加さんは若いだけにそうじゃなっかったかも(×2)。。
練習したのは,新実徳英作曲「花に寄せて」(もちろん男声版です)。
作詞は,星野富広さんです。
以前,彼の詩画展で花の絵にあたたかい言葉が書いてあったのを覚えています。でも,どこで見たのか全く覚えていないんですから情けないことです。
歌っていてなぜか涙で楽譜が滲(にじ)んでくるのが終曲の「ばら・きく・なずな ー母に捧ぐー 」です。
「菊」の絵の上に,
母の手は 菊の花に 似ている
硬く握りしめ それでいて やわらかい
母の手は 菊の花に 似ている
きっとそう書いてあるのだろう。
「薺(なずな)」を描いてその上に詩を書いてあるのだろう。
神様が たった一度だけ この腕を動かして下さるとしたら
母の肩を たたかせてもらおう
風に揺れる ぺんぺん草の実を見ていたら
そんな日が 本当に来るような気がした
小団「ラ・ムジカ」でも,今年5月に歌った「コスモス」「ざくろ」も彼の詩で,その絵に言葉が書き添えてあるのかもしれない。
口に銜(くわ)えた筆で絵を描く彼。
花びら1枚描くのにも微妙な色を要求し,絵の具を重ね合わせてそれに応え,筆に色をつけ,彼の口に筆を銜(くわ)えさせてくれることを何度もなんども繰り返す母の姿に,いつか肩を叩いてあげたいと思っていたのでしょうね。
春の七草と言いながら雑草みたいなもの。
その風に揺れる「なずな(ぺんぺん草)」の実を見て,肩を叩ける日が来るような気がするなんて私ゃ泣けて泣けてぇ~。
9月29日「花の名前」で書いたように,道端に可憐に咲く花の名前を知らなくっちゃいけない!
そう思いませんか,ご同輩方。
どんな花であっても,いつも何かを感じる私でありたい。
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