タイトル名と反対に「想定内」が流行語大賞を取ったのが2005年,今から6年前。
堀江貴文さんが,ライブドア本体の粉飾決算の疑いや株価操作などでフジテレビと対立していた時の言葉ですが,この年の「小泉劇場」といい,ずいぶん前のことのように思えてなりません。
この「想定内(外)」を言う時,本当に起こりうることを想定していなかったのか考えると,想定していたからこそ「想定外」と,恥知らずにもいけしゃぁしゃぁと言っているような気がしてならない。
想定外の大津波から,福島で起こりつつある「メルトダウン」問題が世界から注目を浴びている。
防波堤が15mであれば...と悔やんでも仕方ないけれど,多くの学者から地震津波の勧告を受けていたのに「想定外」と突っぱねていたわけです。
つまり,想定された事象だったのです。
そして,ラムジカの指揮者エヴァさんが帰国した。
これも合唱団を発足した時から想定された出来事だったのです。
当初,せいぜい3~4年くらい持てば良いかと思っていたのが10年を数えてしまうと,彼女が前で指揮していることが当たり前となって,今になってどうしよう...と慌てている私(たち)です。
今回の演奏会は一生記憶に残ることだろう。
確かに,どの演奏会も覚えているし,前回の合唱団MIWOさんとのジョイントも記憶に新しいが,今回は充実感(達成感)の度合いがそれと異なっている。
彼女がハンガリーに帰国したのちの40日間,メンバーが車座になって歌い確認し合ったことや,ラター「レクイエム」練習での指導者不在の折り,W谷代表がリズムを与え,チェロ奏者大澤さんが付き合ってくれたことなどスリリングな時期もあったのだから。
15日の聴衆は,千名に届かなかったようだが暖かい雰囲気の中で歌えた。
頂戴した感想も概ね好評で,ラヂッチ・エヴァ指揮による『ラストコンサート』としては大成功だったのではないかと自負している私です。
さぁ,想定内を考えてみるとするか。
(次回は,「いただいた感想」について)
Copyright © 2002-2013 金沢の声楽アンサンブル ~ La Musica ~