街頭などで義援金募金活動をしている人たちを目にすることが多くなった。
でも,その前を知らん顔して通り過ぎるのが『罪』のような風潮になっても困りますわな。
このたびの地震・津波で,家屋や家族を失った方々にとってまず必要なものは,寛(くつろ)げる空間と被災する前の楽しい思い出でしょうか。
その思い出がいっぱい詰まった宝物が瓦礫と化し,消(焼)失してしまった被災者に届ける言葉を知らない。
それから必要となるお金ということで,会社関係者などに合わせて3万2千円を募金した。
昨年の医療費還付を受けた金額に近づいたけどまだ受け取ってもいないし箪笥を買ってしまったし...,それでも「もう募金はしたからね」などと募金活動をしている人に言えんでしょうが。
ぼやいたってお風呂やお酒を飲める私はまだ幸せ。
不幸なのは,家族・親戚・知人・友人を失った方。
それも我が子であったり孫を失った方々です。
両親や祖父母を失うのは命の順序として諦めることができる...(とは思えないけど)。
昨夜,メンネルの現団員I君の通夜だった。
今日の本葬も彼の交友の広さを物語るように参列者は多かったが,広い会場に入りきれない人でごった返していた昨日の通夜だった。
そして,棺の中に横たわる彼を前にしてメンネル有志は思い出とともに歌った。
昨年末のメンネル定演のDVDを改めて彼中心にして観ている。
アンコールでは椅子から立ち上がり,歌い終えた彼は涙を拭っている。
私の義母は今も,病床で娘(亡き妻)の足をさすり,日々細くなっていく様子を話している。
親にとって幾つになっても子は子です。
初めて声を出して笑った日,歩いた日,卒園式,入学式など。
そう,老いて寝たきりになったとしても親は親。
親より先に旅立ったI君と妻は,親不孝者だったのでしょうか?
ご同輩方,できるうちに親孝行をしましょうよ。
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