タイトルの「フィルハーモニー・シリーズ」を石川県立音楽堂に聴きに行った。
今回は,クラリネット。ベルリンフィル首席奏者であるヴェンツェル・フックさんが,前半のウェーバー作曲「クラリネット協奏曲第2番」と,モーツァルト作曲「クラリネット協奏曲イ長調 K.622」を演奏したのです。
彼のクラリネットは,低い音から跳躍して高音に。瞑想するように静かに奏で,あるいは踊るように華麗なテクニックで曲を高め,さすがベルリンフィル首席奏者の名に相応しい(大変失礼ですが...)存在感を示してくれました。
単音の整数倍の周波数を持つものが倍音と呼ばれ,耳に聞こえる倍音が楽器によって異なるのですが,低周波の打楽器は精神の安定を欠き,高周波のヴァイオリンなどは安らかな気分になるというのはそんなところから来ているのでしょう。
そして,今日のクラリネットは,フックさんの力量の為せる業なのでしょうが,低く高く優しく深い音色で大変心地よい一時を過ごさせていただきました。本当に心安らぐ一時でした。
そして,最終の映画館に向かったのでした。
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